・先日の月例会で見た将棋から。
高校新人戦苫小牧地区代表の選手と赤旗日高地区代表の方との将棋。先手が高校生。本譜はここから▲33角成、△同銀、▲37桂?、△64歩、▲88角、△63金、▲24歩、△同歩、▲33角成、△同桂、▲24飛と進行(次の図)。▲88角のところでは▲55角と打って▲64角という手を含みにするほうが優る可能性があるが(たとえば▲88角に△13角とか無理やり2筋を受けられた場合などに得になる可能性がありそう。△13角は先手が歩を持ってなければ1筋の突き合いがあっても成立する。)▲88角のメリットは本譜と同様に進んだ時に▲35歩の突き捨てを入れやすいという点。すなわち▲24歩、△同歩、▲35歩、△同歩、▲33角成という進行にできる。(逆に▲55角だと▲35歩の時に△44銀という手を考慮しなければならない)▲37桂に?マークを付けたのはそういうことである。(つまり3筋を突き捨てた仕掛けを自ら放棄しているのでマイナスになっている可能性があるかも?という程度の話。悪手だとか疑問手だと断言しているわけでないしそういう類の手かどうかもわからない)
実戦はここから△46歩、▲同歩、△54角、▲45銀、△同桂、▲同桂、△同飛、▲同歩、△33角以下後手の勝ち。
手順中▲45銀のところでは普通に▲23飛成で先手が十分だった。(というか私の感性では先手有利)厳しいことを言えば▲45銀は良い手ではないだろうが、他人が思いつかない手が浮かぶというのも才能の一つだと思う。そこいらは自信を持って良いかも。ただ、安定した成績を残すにはやはり普通の手を積み重ねる必要がある。今私からできるアドバイスは何度も書いているけど「中原名人の棋譜をたくさん並べなさい」ということ。あとは最新の将棋において行かれないようにNHK杯だけは見ておくように。勘違いしちゃいけないのは「定跡をたくさん覚えた=強くなった」ではない。あとおよそ半年の高校選手生命を楽しんでほしい。
それはさておき、この将棋の感想戦で私が四間飛車ばかり指すから穴熊ばかりじゃなくて急戦も勉強したと言っていたが私自身が対ノーマル四間飛車に限って居飛車穴熊にシフトしつつある。ほかのどの振り飛車に対しても穴熊やる気しないけどノーマル四間飛車にだけは・・・
・最後に知人から見てほしいと言われた棋譜を貼っておきます。
先手:知人
後手:職場の人
手合割:平手
手合割:平手
▲7六歩 △8四歩 ▲7八飛 △8五歩 ▲7七角 △3四歩
▲6六歩 △6二銀 ▲6八銀 △4二玉 ▲4八玉 △3二玉
▲3八玉 △5四歩 ▲2八玉 △5三銀 ▲5六歩 △3三角
▲5七銀 △2二玉 ▲4六銀 △4四歩 ▲3八銀 △3二金
▲1六歩 △1四歩 ▲5八金左 △5二金 ▲3六歩 △4三金右
▲3七桂 △1二香 ▲7五歩 △1一玉 ▲6五歩 △2二銀
▲6八飛 △8四飛 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △3五歩
▲6六飛 △5四歩 ▲2五桂 △4二角 ▲4六銀 △2四歩
▲3五銀 △2五歩 ▲1五歩 △同 歩 ▲1三歩 △同 香
▲4六飛 △5五歩 ▲同 角 △3四歩 ▲6四歩 △3五歩
▲6三歩成 △5四銀 ▲6四角 △同 角 ▲同 と △同 飛
▲6五歩 △6二飛 ▲5五歩 △同 銀 ▲5六歩 △4六銀
▲同 歩 △1六歩
まで、74手で後手勝ち
▲6六歩 △6二銀 ▲6八銀 △4二玉 ▲4八玉 △3二玉
▲3八玉 △5四歩 ▲2八玉 △5三銀 ▲5六歩 △3三角
▲5七銀 △2二玉 ▲4六銀 △4四歩 ▲3八銀 △3二金
▲1六歩 △1四歩 ▲5八金左 △5二金 ▲3六歩 △4三金右
▲3七桂 △1二香 ▲7五歩 △1一玉 ▲6五歩 △2二銀
▲6八飛 △8四飛 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 銀 △3五歩
▲6六飛 △5四歩 ▲2五桂 △4二角 ▲4六銀 △2四歩
▲3五銀 △2五歩 ▲1五歩 △同 歩 ▲1三歩 △同 香
▲4六飛 △5五歩 ▲同 角 △3四歩 ▲6四歩 △3五歩
▲6三歩成 △5四銀 ▲6四角 △同 角 ▲同 と △同 飛
▲6五歩 △6二飛 ▲5五歩 △同 銀 ▲5六歩 △4六銀
▲同 歩 △1六歩
まで、74手で後手勝ち
知人曰く後手の職場の人はそんなに強くないと言っていた。とのことだが実際に指してみたらあっけなくやられたらしい。「だまされた!」と思ったとか(笑)。で、この後手の人はどのくらいの強さだと思う?という質問である。先手はネット将棋で2段なのだがこの将棋に限定してみれば「手合い違い」の感じがする。(本人にもはっきり言った)4段くらいあってもおかしくはない気がしますが、棋譜を並べてみた方のご感想をお聞かせいただけるとありがたいです。