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自民党杯の話

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・昨日は苫小牧で自民党杯の地区予選がありました。正直あまり思い出したくないのですが(苦笑)、記憶が風化する前に一応まとめておきます。
大会の受付時に「この大会のメインはB級なので、どんどんB級で出場しましょう」と何人かの人に勧めておきました。A級の参加者の中にも出場クラスを迷っていた人がいましたので、同じ話をしているうちに「あれ?二段以上の免状持ってない?」って話になりA級出場確定。終わってから発覚しなくて良かったですね(大分むか~し、B級出場資格が無い選手が予選終了後三段免状だかを持っているのが発覚して、北海道将棋連盟のホームページでその旨掲載されたことがありました)
さて、そんなわけでA級は4名だけの出場となりました(過去最少?)。なお、B級の代表枠は3名となりましたが、支部会員数が78名という大所帯になったのが理由の一つとのことです。すごいですねぇ。

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ものすごく久しぶりに大会で指した△64金戦法から。△55歩は結構度胸のいる手で、▲45歩の反発からの大決戦を覚悟していたが、実戦は▲48金だったので、細かい戦いが続くことになった。以下は少しずつリードを広げることができ、最後は相手の方のうっかりにより勝利。

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2回戦は2011年に苫小牧支部で出場して以来「初めて」対戦するK選手と。B級優勝のA選手とよく振り飛車対穴熊の戦いを見ていたので、穴熊期待して飛車を振ったら棒銀で来られた。戦意喪失して帰りたくなりました(泣)。この形で▲36歩を突いてある形は振り飛車有利というのが「羽生の頭脳」に書いてあるのですが、47X(金か銀)の形じゃないと△24桂でいきなり死ぬというのを何度か経験しているので、まったくやったことが無い▲68金を採用(しかも▲46歩突いてあるのに)。この後△74飛、△73桂型を作ったのを見てこの将棋は負けたと悟りました。

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しかしまあ、捌き自体は意外に成功してたっぽく、ここは良くなってたような気がします。▲56飛が第一感ですが、△44桂とか変な手を心配して▲45桂と攻め合い。以下△57歩に▲64歩か銀を取って▲54歩か。結局後者を選び△54同金に▲72馬が最悪で△84飛と浮かれてご愁傷様となりました。最後は馬の位置が悪く王手馬取りまで食って終了。ひどい目にあいました。

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最終戦。間違って勝つと代表権争いが熾烈になります。実はO先生と相居飛車をやるのは初めてなので、2手目△84歩を突いた瞬間「お!」という表情をされてました。というわけで角換りを避けてウソ矢倉から△64角と出たところ。この形だと▲56銀は出にくいということで、▲45歩~▲35歩という戦い。攻めつぶされたらその時はあきらめるってことで・・・

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さて、ここで△51銀と引きました。「なんだ▲71角打てるじゃないか」と思った方は騙されてます。すなわち△84飛、▲35角成、△47歩成があるので(取ると△92角が金銀両取り)すぐに▲71角は打てません。そんなわけで実戦は▲75歩(前述の手順の時に最後▲74歩を突く準備)に△42銀右、▲71角、△84飛、▲35角成、△44角で実は馬は消えてしまいます。この辺は我ながらうまく指してるなと思ってましたが、△51銀の時から読み切ってたか?と言われればそんなわけはなく、ただ単に▲71角をうっかりしただけで、偶然打たれても致命傷にならなかっただけです。(なお、△51銀から固める指し方自体は部分的に「ニーダの新定跡研究」に掲載されてます。やはり名著!)

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大分進んで第6図。局面自体はかなり後手が良いはず。ここで先手は▲88玉。非常に良い手だと思いました。見習っていただきたい手です。で、△15銀(飛取り)と打ち、▲23桂不成、△同金、▲35歩、△54飛、▲24香(第7図)

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ここさえしのげば!という局面。セオリーは△22歩(もちろん第一感)ですが、下手に時間が残っているだけに余計な邪念が出まくります。△14金とかわしたらどうなるのか?とか、△22歩には金を取って▲46金打とか(打つわけないんですけどね)・・・僕の場合時間があると、読まなくて良い手まで読んでしまうので、長い持ち時間あまり好きじゃないんです(過去に何度か「筋良いですね」的なお褒めをいただいたことありますが▲46金打を見てもそう思います?普通思いつかないですよ、こんな手。しかもこんなのを読んで負けたの1回や2回じゃないし・・・)

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そんなわけで、中盤まで会心の指し回し(誰も褒めてくれないので自画自賛)だったのが、見るも無残に逆転されたこの局面(逆転してるのはもっと前からですが)。ここから△92桂、▲同馬!「あ、そっか。負けました」・・・対戦相手も見ていた方も「はい?」って表情になりました。別に載せる必要もない局面かもしれませんが、あまりにもダサい負け方だったのであえて掲載。もっとも72から桂馬を打っても入玉を阻止できないので負けは負けですが。
劇的な幕切れ(笑)で、文句なしに代表2名が確定。私の負けを心から願っていたのは多分2位の方だったと思います(笑)。帰り道で気づきましたが、会場が豊川コミュニティーセンターから市民会館に移ってから「1回も代表になってない」ですね。ちょっと今回の内容ではとても代表になれるとは思えませんが・・・
A級、B級両代表の皆様のご健闘を心よりお祈りいたします。

さて、ここからの話は、何年も前から書いてますが、この大会はほかのどの大会よりも免状獲得戦としての性格を有していると思います。特にB級については、普通の地区予選等だとA級出場者でも積極的にB級に出場する傾向があり、やはり代表枠が指定席になりやすいA級と違い全道大会に出場できる可能性が大いに膨らむのが要因の一つなのでしょう。この大会のB級出場者は他の大会に出場している時とは目の色が違います。だからこの大会はB級がメインだとずっと言ってきてるし、自分自身この大会のB級は北海道でも重要な大会だと言い続けています。
ここまでは長い前置きですが、A級はどうなのか?と。優勝者五段免状という性格上五段以上の免状保有者が出場できるシステムに正直疑問を抱いています。上位進出者に免状という性格自体を根底から否定しているのではないかと。A級でそれが認められるのであれば、B級はどうなのか?優勝してもすでに二段以上の免状は保有しているし、賞品も何もいらないから出場させてと言ったら認められるのか?もちろんそんなはずはないわけで、それならばA級も何か考えるべきではないかと。
具体的には五段以上の免状保有者だけのクラスを新設するとか、何か改革が必要なのではないかと思います。そうでなければ、四段以下の免状保有者が決勝で五段以上の免状保有者に敗れたときにあまりにも気の毒な気がします。(某選手の時に繰り上げ昇段という話も書きましたね)
また、この点に遠慮し出場しない選手もいるかもしれません(多分そうだろうなと思う方はいます)
そういうのもあり、今回代表になれれば、連合会に見解を伺いたかったのですが、残念なことに代表選手ですらなく、訴えの利益を欠くので(つまり代表でもなんでもないあんたに関係ないでしょと)来年以降まで待たないといけなくりましたが、出場者全員の平和のためにも、システムの変更を願いたいなと個人的には思います。

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