・将棋熱があるのに伸び悩む子にどんなアドバイスをしましょうか?というお話がありました。
僕の教えてる子の中にも「正直この子は無理だろうな」と思うような子が突然伸びたりするので、こればかりは結構わからない面はありますが、自分自身の経験から言って一番効果があるような気がするのは「環境の変化」ではないかなと思っています。
具体的には地元で将棋を指していたころは甘めに見て初段くらい(一応新井田さんが初段以上は間違いないと言ってくれましたので)だったかなと思いますが、この当時でも地元のオッチャン連中に普通に勝ったり負けたりの間柄だったので(このオッチャン方のレベル自体、天狗おやじたちと同レベルだった気がします・・・)元の高校生3人組はおろか今の中学生組にも普通に勝てなかった気がしますね。(今にして思うと、ど田舎から出てきた人間を喜ばせるための新井田さんなりの気遣いだったんでしょうね。有段者がどれくらいかわからない人に「有段者だね」って言われたらこれ以上ないほめ言葉でしょ?)
それはさておき、そのくらいの状態から札幌時代で結構飛躍的に伸びましたが、当然ここからまた伸び悩みました。結局札幌時代は一度も全道大会の代表にならなかったですしね(自民党B級除く)
苫小牧に行ってからの自分は間違いなく札幌時代より上と思ってます。何度か書いてますが苫小牧に行ってから「頭を使うようになった」気がします。レベル的に同じくらいとか少し上位の人に勝つにはとか日々考えて予選に出てるので「将棋が楽しい」と思うようになったんでしょうか。
つまり新鮮味が無くなってマンネリ化すると向上心等々も気づかないうちに無くなってくるので、伸び代の或る人でも伸び率が悪くなるのでは?と考えています。自分の型を持つのは良いことですが、頼りすぎるとダメという気もしてます。そういう時はいっそのこと全面的に使う戦法を変えてみると意外な発見があって楽しくなる(かもしれません)。相当長らく相居飛車ばかりでしたが、昨年の秋頃から振り飛車に手を出し、最近は振り飛車穴熊をやるようになったらめでたくネットでも四段に戻れました。
と、言うように一回今までの自分と決別するといいかもしれませんよ(完全に決別しないほうが良いとは思いますが)
あと、環境にもよるでしょうがアマ3段くらいまでは「インプット」よりも「アウトプット」のほうが大事というのが持論です。定跡本読まなくて良いからひたすら実戦やったほうが伸びるような気がしてますがこれはあくまでも私の場合なのでこっちはあまり真に受けないでください(ちなみに私は「インプット学習派」の相手が超苦手です。手が全く見えません)
ということで、まとめるとマンネリ化を避けるために、まったく違う環境に身を置く(これは可能であればですが)とか全く違う戦法をやってみるとかすると新たな気持ちで将棋が楽しめるので、違う発見があるのではないでしょうか?
最後に蛇足として個人的にアマ3段以下は手を出さないほうが良いと思う戦法は以下の通り
右四間飛車、右玉、角換り腰掛銀、ゴキゲン中飛車、石田流、角交換振り飛車あたりでしょうか
これらの戦法は四段以上の人じゃないと使いこなせないと思ってます。僕自身は全く使いこなせません。ゴキゲン中飛車や角交換振り飛車に比べたら普通の角道を止める四間飛車のほうがはるかに万人向けで優秀だと思ってるのは私だけだろうか?よくあれらの戦法で捌けるなと感心するもんな・・・(前にも書いてるけど角交換振り飛車なんて全道大会で全く見ないところを見ると相当難しいと判断されてるか使いにくいと判断されてるかなんだろうな。ここ数年でこの戦法を駆使して全道大会の上位に行った人苫小牧支部にいたHさんしか見たことない気がする・・・)