・今週に入ってから激烈に忙しくてほとんど寝るだけの私生活に入っていますが、佐々木治夫杯等いろいろとイベントがありますので頑張りたいと思います。
・先日の赤旗予選での話。
ある意味日高地区の「名物おじさん」Mさんという方が参加してくれましたがB級の参加者がいないという非常事態が発生。とにかく将棋の好きな人なので何とか相手を探してあげたくて3月のローカル大会に参加してくれた囲碁の参加者に声をかけて対局をお願いをする。快諾してくれたのだが囲碁が始まると離脱(当たり前だが)したので、また相手がいなくなる。あれだけ来てくださいって言ったのにと思いながら急いで天狗クラブの会員に電話して「見学のついででいいから」とお願いすると一人が10時ちょっと過ぎくらいに行くからと言ってくれた。これで試合に集中できるということで対局に臨むと会員が到着。2人でわー、ぎゃー言いながら2局ほど指したところで会員がタイムリミットで帰宅。1試合分は稼いでくれたのでありがたかったがまた時間を持て余す。もう一人の会員は昼から来るとのことなので、それをあてにして待っていたら「先生、6枚落ちで1局教えてくれや」とのことで6枚落ちで遊ぶ。もう大会はそっちのけ状態となる。「6枚落ちじゃ駒が足りないよ~」とか「K野君に6枚で圧勝した人に手合い違いだって~」とか冗談言いながらちゃっかり2連勝をかまして(あれ?K野さん(笑)・・・)昼まで時間を稼ぐ。この時点でせいぜい1時くらいで終わるだろうと思っていたプランが完全に破たんしていたのである。
そうこうしているうちに救いの神?である会員が到着。「名物おじさん」も待ってましたと言わんばかりに「やるべ」と対局が始まる。我々がまだ中盤の入り口くらいなのに早くも1局目が終了(笑)。会員が「じゃ俺帰るから」と言うと「父さん、勝ち逃げっつぅもんは許されないんだよ」と引き留める。「いや、去年俺負けたっしょ」と返すと「何よ、去年俺勝ったんなら1勝1敗だから決着つけないとダメだべや」と結局対局を強制する(笑)。んでもって2局目もあっけなく終了。(覚えているのは私と相手の方の持ち時間の表示が「13」だったこと。つまりおよそ14,5分で2局も指したのよこの人たち)
「負けた」、「なしてよ?まだできるべや」、「いや、もう負けだって」、「そうか?まだできるべ」ってやり取りの中意見を求めるために?呼ばれる。見たら完全に「王手飛車」がさく裂(笑)。「いや、これは無理だから投了させてあげて」と言って終了すると「俺帰りのバスまでもう少し時間があるからもう1局だな」と言って3局目に突入。これはもうエンジン全開。駒に唾を吹きかける真似をして飛車取りに角を打ったり(注:ホントにかけてるわけではありません。念のため)、赤旗の事務局の人に「駅まで送ってくれ」と言って「いいよ、いつ終わるのさ」と聞かれたら「さあな、この父さんいつまで指すんだかな」、「いや、俺は帰るって言ってるのに帰してくれないんだべさ」と微笑ましいやり取りがあったりと笑いが止まりませんでした。最後には3手詰に打ち取られたら「先生、それは違反でないのか?」とかホント面白い人です。こういういかにも縁台将棋な御仁は小さな町の同好会等にはだいたい一人くらいはいたもんですが、今や絶滅危惧種(表現は悪いかもしれませんが)になりつつあり、10年もしたらほとんどいなくなるのかなと思います。今の若い人たちは上品な方ばかりなのでシニア世代になってもこういうキャラにはならないんだと思いますが(もっともtwitter等でほかの参加者等の悪評?をつぶやくような人が本当に上品な人間なのかはなはだ疑問ですが)私自身はこういう人こそ本当の意味で将棋を楽しんでいる人だなと思いますね。この人たちを見ていると1つの勝ち負けに一喜一憂している自分がとても小さいなと実感させられます。こういう人は大事にしないとなと心底思いました。(まあ気持ちに余裕があるから笑い話だけど、実際の大会で「えーい、飛車切っちまえ、それもう一つだ、嫁に行った晩だ」とか叫びながら対局されたらさすがにどうだろう?とは思うのかもしれませんが・・・)
あとまあ、今回B級の参加者がこの方だけという可能性はかなり懸念していたので1人でもいいからB級出る人がほしかったからいろんな人に声掛けしたんだけど「大会はちょっと・・・」がその答えでしたね。日高の皆々様にはこの「名物おじさん」くらいの大きな気持ちを持ってほしいね。と心の底から思います。(わずか3名とはいえほかにも影響が出るんだよ。はっきり言って。)
長くなったので本日はこれでやめます。