$ 0 0 ・先日の続き。3回戦の「敦澤-田村」戦より。このタイミングでの▲96歩が先手の工夫。これに対して△64歩から早仕掛けや棒銀を含みにすると▲56銀からの玉頭銀を見せられる。なので実戦は△64銀と左銀急戦を狙う。このあたりは最善がどうこうよりも駆け引きである ▲76歩の合わせは初めて見たが、正直狙いがわかっていなかった。以下△76同歩に▲46角、△86歩、▲同歩、△同飛、▲76飛!という振り飛車らしい捌きを浴びた(第3図) ここで△89飛成、▲74飛車、△73歩、▲79飛!という展開はあまり自信が持てず、△76同飛、▲同銀、△86飛!というひねった手順を出した。これに対しては▲65銀の1手と思い込んでいたのだが(実戦もそうなった)実は最後の△86飛には▲87飛!という幻の手が気になった。究極的には後手の銀得くらいになりそうなのでさすがにと思いたいが玉が薄く、そんなに自信が持てなかった。実戦は先に桂馬を拾って△99角成と香車を取る展開になったのが大きく勝つことができた。第2図からの振り飛車の捌きが非常に印象的だった。