5筋位取りを恐れて早めに5筋を突いたら「山田定跡」で来られてしまった。これも実は困るのだが、定跡を完全に忘れてしまったので△51角という嘘くさい手を出して▲66銀に△33銀と「力勝負」に持ち込んだ。ただ、今考えると△51角に▲35歩の決戦も結構困るかも・・・
▲65銀と出られたところだが狙いがよくわかっていなかった。ノータイムで△84角としたが▲88角とされると結構困っていたかも。実戦は△84角に▲57角とぶつけられたので角交換後△64歩~△84歩で銀が取れる形になった。
▲66角と打たれたところ。△73歩と銀を取りに行くのは▲44角~▲41飛で先手も十分だが△62角と打ったのが「将棋やっててよかった!」という手。▲44角なら△同角が先手となるので(△35角の狙いもある)そのあとゆっくり銀を取りに行けばいい。どうやら振り飛車に形勢が傾いてきたようだ。
得した銀を惜しげもなく投入して「やばい美濃囲い」ができた。この後少しずつリードを広げて勝つことができた。昨年の同大会で途絶えた「予選落ちしない記録」がまたよみがえってきた。
本日4度目の後手番。しばらくぶりの「矢倉棒銀52金型」を採用したが▲26歩は初めて見た。同時に手が止まった。勢いは△65歩だが、さらに男らしく▲25歩とされたらどうなるのか?これ怖いんだけど今更△65歩以外の手も指しにくい。(たとえば△32銀、▲25歩、△33銀には強く▲24歩、△同歩、▲同角という手が怖い。84の銀が遊んでいてとても戦えない)
結局△65歩だがノータイムで▲同歩。どっと疲れた(笑)。まあ、無理しなくてもということだったのかもしれない。
▲98香の先逃げ作戦も大会では3回目くらいだと思う。これに対して先に銀損して△88歩も一つの手筋?(谷川17世名人誕生シリーズをご覧あれ)だが△99角成との比較もちょい悩む。感想戦でお互いに「自分が悪い」と思っていた珍しい局面だったりする。(蛇足ながら図から▲77桂には△86飛と銀を取りかえして後手もやれる)
お互い全く囲わないすさまじいノーガードでの戦い。駒の損得は銀、歩対桂香+と金という戦い。▲24歩がものすごいプレッシャー。繰り返しになるがすでにどちらかが良い局面のはず(僕は悪いと思ってました)
ここから△27香、▲同銀、△47桂成というすごい戦い。取ると△67馬だが貴重な桂、香を使う攻めなだけにかなり無理をしていると言える。今見てもここでは悪いと感じている。
ここで△87とが余計な1手だった。▲75銀とさせたことで何かの時に△84飛と走る手を消してしまった。致命的な悪手だったと思う。やるなら単に△79馬か△39角だったと思う。
▲71銀に対して意見が割れた。銀、桂を持ち駒に加えてから反撃したほうが良いと判断して△62飛だったのだが、△74歩が本筋だったのでは?ということ。取れば△84飛だが飛車と銀取り合って確かに難しいかもしれない。いずれにせよ後手が悪いように見えるが・・・
▲22歩でもうワンチャン来たように思ったが△68銀以下どうも勝ちが無さそうな感じもする。結局最後はきれいに?1手差で敗れた。
苫小牧支部で矢倉棒銀が破れたのは多分初である。お互いノーガードの素晴らしい戦いでした。
というわけでまたしても全道選手権では代表になれませんでした(泣)。王将戦でリベンジじゃ~
・ところでこの大会の前日市内で偶然O先生にお会いした。「仕事の帰りですか?」とうかがったが「子供教室の手伝いの帰りです」とのこと。「藤井効果で初心者の部の参加者が30名近くいて大変でした」とのこと。お疲れ様でした。というか藤井効果恐るべし!である。